2015年11月20日金曜日

ツールドおきなわ2015参戦記(9)(本島1周サイクリング1日目)

 いよいよスタート。
 1日目は沖縄本島の北側、やんばる地域を1周する。
 これまで参加した自転車のイベントは、エンデューロやヒルクライム等競争ばかりだったので、うちの自転車部長の影響もあり、脚は少ないながらも「スタートから行けるところまで全力で先頭集団についていく」をモットーにやってきたのだけど、今回初めて競争ではないイベントへの参加ということで、その必要がないことに気付く。
 逆に時間内に走って、道中は存分に楽しめば良いと理解し、基本的にこの2日間は、①前だけでなく、周囲の景色を楽しむこと、②場合によっては自転車を降りることも可とする、③付き位置では走らず、先行者を抜くことにもしゃかりきにならないという考えで、走っていくこととする。

 田空の駅はーそー(25.8㌔地点)まで
 スタート直後、名護市内はまだまだ混み合っていて、信号もありスピードは上がらないものの、本部半島に入れば、だんだん気持ちの良いスピードで走り始める。
 風もなく、左手に見える海は凪、朝日が昇り始めた空と相まって本当に美しい。気温はこの日も暑くなるのだけど、この時点では少し走れば汗ばむ程度でちょうど良い。
 比較的あっという間に小休止地点まで到着。
 少し並んでお手洗いを済ませた。
 2つ残っていた朝飯のおにぎりのうち1つを食べて出発。

 道の駅おおぎみ(54.1㌔地点)まで
 本部半島から屋我地島を抜けて再び国道58号に戻り北上する。
 屋我地島に渡る橋からの景色はダイナミックで、多くの参加者が自転車を止めている。


 島に入れば、サトウキビ畑が広がり、田舎の沖縄の風情。
 国道58号に戻る頃には、かなり参加者がばらけてきて前後が空いてくる。
 少し向かい風だけど苦になるほどではなく、30㌔ちょっとくらいのスピードで気持ちよく走る。
 左手には古宇利島が遠くに見る。


 ただ走行中気になるのが、今回半数以上を占めている外国からの参加者のうち、おそらく台湾からの方々(ヘルメットの後ろに吹き流し(?)を付けてるのが1つの目印だったのかな)の走り方。全員とはいわないけど、後ろから車が来ててもあまりかまわず車道まで広がって走る。先行者も抜くときもその後も後ろから近寄る自動車をそれほど気にかけない。私たちなら車に気を遣いながら、出来るだけ早く左によって走りたい場面なのに。
 仲間内で走るときは「後ろから車~」と声かけが出来るんだけど。おそらくこの人たちの国では、後ろから来た車にクラクションでも鳴らされたら危険と判断し左に寄るとか、逆に車の側も邪魔なら迷わずクラクションを鳴らすとか、そういうことなのかもしれないなあ。あるいは、交通規制されていると思っているのかな?。だとしたら主催者の皆さんは、そのあたりもうちょっと丁寧に説明してあげる必要があるのかも。


 道の駅おおぎみでは、初めて飲食物のエイドが用意されている。




 サーターアンダギーやバナナ、飴、塩、シークァーサージュース等々。
 私はまだ朝ご飯の残りのおにぎりを1個持ってたので、エイドでの振る舞いをいただきつつ、ここでそれを消費した。

 奥やんばるの里(昼食地点、90.0㌔地点)まで
 相変わらず天気は良く、むしろ暑いという方になってきた。
 道は北上するにつれ田舎の風情、交通量も少なく、周囲で走る参加者も更にばらけてくる。
 辺戸岬に向かう最後のトンネルを過ぎると一気に登りとなる。昼前、キツイ。
 でも脚をつくほどでもないし、無理をしているわけではないけど登りで他の参加者に抜かれる場面はこの2日間を通じてほとんどなかったので、登りはむしろいける方のよう。


 周囲を見ると、ロードバイクではなくクロスバイクやフォールディングの小径車での参加者もいて、な~んだ、こんなことならいつも乗ってるMTBでも良かったのかもとか思ったり。
 最後の坂を登り切ったら長い下り。1つ気になるのが、サドル下に増設したボトルケージに乗せてるツール缶とボトル。今回を想定したビワイチでは、このサドル下に乗せたボトルとツール缶を、段差で計3回も落としていたので、たまに後方を気にしながら下っていく。
 下った先がこの日の昼食地点。
 既にたくさんの参加者が到着し、昼食をはじめている。


 私も自転車を芝生に置き、ひとしきり水分をいただいてから昼食の列に並ぶ。豚汁とカレーを選べたので、ここでは気分的にカレーを選択。この時はあまり思わなかったんだけど、お昼御飯としては少ないなあ。途中エイドで補給が用意してあるので、別にひもじくなることはないし、どうしても足らなければ、知らん顔してもう1回列に並び直したら良いだけのことなのだけどw。


 暑さと登りで疲れた参加者の中には、芝生にひっくり返って昼寝状態の人もちらほら。私も前日からの寝不足も効いて少しぼんやり。まだ先日のビワイチより短い距離しか走っていないのにこの疲労感。ここでちょうどこの日の中間地点というのに全うできるのか・・・?。気温もアップダウンも違うので、ビワイチは仮想沖縄1周にはなっていなかったなあ。

 アダガーデンホテル(105.7㌔地点)まで
 昼食後は、国道58号と別れ、沖縄本島を東側に回り込み南下。
 ここからは海岸沿いではあるけど、アップダウンとカーブを繰り返し、道のりはこれまでになく厳しくなってくる。
 スタートしてすぐに登りはじめる。登り切ったら下ってまた登り。下るなら登らなければいいのにとか思ったりしながら。
 と、このあたりで、ギアをインナーローに入れると、FDのチェーンガイドにチェーンがすれて賑やかな音が鳴ることに気付く。インナーローで走ることはあまりなかったんだけど、それにしても賑やかすぎる。これはおそらく輪行の際に狂ったんだろう。が、道中でディレーラーを調整する技術も勇気もなく、気にはなるけど支障は少ないと判断して、そのまま走行を続ける。
 休憩地点までの距離は短く、まだお昼御飯も胃の中に残っているので、多少の水分をいただいて出発。



 高江協同売店(133.5㌔地点)まで  
 相変わらずアップダウンを繰り返し、左手遠くに海を見ながら、場所によっては深い森の中を行く。
 この頃がおそらく一番暑くて、汗がすごい。
 ところで今回のための新しく組んだCX6、アルミフレームで通常考えれば重量や振動吸収といった点では、カーボンフレームに分がありそう。ただ、RFX8より重いとはいえ登れるし、下りのスピードが出る場面でも十分安定している。
 選択したVブレーキもカチッときいてくれて扱いやすい。
 変速が多少もたつくのは、自分で調整したディレーラーが今ひとつ調整し切れていないということなんだろうけど、それも支障があるほどでもない。
 普段、通勤に使っているMTBからすれば、ずっと軽快に走ってくれることに違いはなく、この選択に間違いなかったよう。この感じなら、シクロクロスをイメージしたもっと太い35cとかのタイヤでも大丈夫だったかもしれない(この日はもともとホイールについていた23cのタイヤ)。
 今回の休憩地点に、特に補給はなく、小休止程度。
 少し空腹を覚えたので、売店でさんぴん茶と、地元の紅いものお菓子を購入、ひと息入れた。



 サンライズひがし(140㌔地点)まで
 相変わらず東海岸を南下するも、道はだんだん直線的に、また標高も下がり加減になり、軽快に飛ばす。
 陽の光が海を照らして美しい。とはいえ日差しが厳しく夏に自転車に乗っているような感覚。
 国頭村を終え、東村に入る。


 サンライズ東村のエイドはこの日一番素敵だった。
 特産のパイナップルの食べ放題にパイナップルゼリー♪。おいしい、おいしいぞ~。体がすっかりエネルギーの消費モードになっているので、いくらでも食べられる。振る舞ってくれているお姉さんに「めちゃめちゃおいしいっす!」といえば「そうでしょう、帰って宣伝して♪」と。宣伝させていただきます。東村のパイナップルは最高で~す。みんな買ってね~。



 あと、きんきんに冷えた冷やしそうめん!。ここまで甘いもの補給が中心だったので、これは体に染み入った。


  わんさか大浦パーク(164.6㌔地点)まで
 さらに海岸線を行く。
 少なくはなってきたものの、相変わらずアップダウンもある。
 でも、先ほどパイナップルをたくさんもらったので、まだまだいけそう。
 走るうちに朝スタートして以来の名護市に入る。いよいよ1周してきた。
 今日最後の休憩地点。もうこの頃には、飲んだものは全て汗に、食べたものはこれまた全部自転車を漕ぐエネルギーに変わっている感じ。
 ここでは、もう一山越えるのに必要なバナナやパイナップルをいただいて再スタートする。



 喜瀬ビーチパレス(ゴール地点)まで
 ここからは、やんばるセンチュリーライドの参加者とはお別れ。
 本島を横断し、西海岸に向かう道。下調べのとおり登りが続く。確かにこの登り、最後の最後で時間に追われてたらきつかっただろうけど、十分に時間に余裕があるし、というか前日配布のチェックポイントごとのタイムスケジュールは、車においてきたので正確にはわからないのだけど、この時点でまだ16時にもなっていなかったので、余裕があることがわかってた。
 最後の登りは比較的道幅にも余裕があり、また体力的にもまだ余裕があって順調にこなす。
 下りきった先には再び海、西海岸、国道58号に出た。
 夕方の国道は交通量が多く、流れに乗って更に南下する。許田インターを過ぎしばらく走れば、今朝チェックアウトした喜瀬ビーチパレスが見えた。
 交通整理のお兄さんに促され、道を渡ってゴールとなりました。
 到着は16時30分、走行距離181㌔は、個人的に1日で走った最長距離。ちなみにこれまでの最長は、高校時代に自宅から丹後半島まで走った172㌔。
 結局スタートはものすごく後方からだったけど、先に着いてる自転車の数は30台ほどだったので、皆さん今日の東海岸にはかなり苦労されたのでしょう。
 
 ゴール後は、ホテルの受付で部屋を案内される。
 朝フロントに預けた荷物は、ちゃんと今日の部屋に入れてくれていた。とてもありがたい。


 この夜は相部屋なので、気になるのは同部屋の宿泊者がどんな人なのか。聞くと、同室の1名はもう既にチェックイン済とのことで、かなりペースの速いのよう。
 部屋に入ると、入浴中の様子。こちらは荷物から着替えを出したり、片付けたりしているうちに入浴を終えたこの日の同室者が、浴室から出てきた。同室のN氏は滋賀県在住の32歳で、レースよりもロング志向の方。ブルベにも多数参加されているらしい。「滋賀から白馬とか、平気で行きますよ。スピードは出ないけど、休みなく漕ぎ続けるのは苦ではないので」とか、自転車乗り特有のおかしな人(笑)。
 お互いの紹介はそこそこに、更に同室者が来る予定なので、早々にこちらも入浴を済ます。
 浴室でジャージを脱ぐと、さすがにこの晴天の中一日走り続けたので、日焼けがすごい。アームカバーを付けていた腕はさほどでもないものの、すごいのは脚。レーパンの境目の線、裸でも何か履いているかのよう(笑)。
 あとは、盛大に食事を済ませ、荷物をまとめ、9時過ぎにはベッドに入る。





 あとで聞けば、時間内にゴールできなかった大量の台湾人を中心とする参加者が回収されたとのことだったけど、もう一人の同室者は結局現れずじまい。DNSだったのかなあ。 

0 件のコメント:

コメントを投稿